EA・米玩具大手ハズブロー、「モノポリー」などの電子版を開発へ

ビデオゲーム市場で最も成長力の高い分野を開拓するため、米ゲームソフト大手のエレクトロ
ニック・アーツ(EA)と米玩具メーカー大手のハズブローが幅広い提携関係を構築した。
両社は「モノポリー」、「スクラブル」など、ハズブローが所有する一連のボードゲームや
玩具の電子版を創出する計画だ。

2013年までの契約の下、EAはハズブローの資産に基づいたデジタルゲームの作成に関する
独占権を持つ。その第1弾は来年お目見えする予定。

カジュアルゲームの守備範囲は、数千に上る携帯電話機やパソコン、任天堂の「ニンテンドー
DS」などの携帯ゲーム機から、同社の据え置き型ゲーム機「Wii」までと幅広い。ハズブローの
幹部らは「売上高ベースで世界最大のビデオゲームソフトメーカーであるEAは、今日多様な
機器を使用するカジュアルゲームの一層幅広いファンに当社の資産を提供できると確信している」
と述べた。

ハズブローは過去にもゲーム会社数社に対してモノポリーなどの資産の電子版作成に関する
ライセンスを供与しているが、契約失効に伴い、大半のゲームの権利をEAが取得することになる。
特筆すべき例外は、ハズブローの玩具「トランスフォーマー」に基づいたゲームの権利。
これは、引き続きゲームソフト開発会社アクティビジョンが保有する。トランスフォーマーは、
その玩具をベースにしたヒット映画が最近封切られ、玩具が人気を盛り返している。

EAは最近、ゲーム開発事業を4部門に再編。うち1部門は、初めてカジュアル・エンター
テインメントに焦点を絞った。EAは、ハズブローの認知度がより多くの消費者を引きつけるのに
寄与する、としている。

EAのカジュアル・エンターテインメント・グループのキャシー・ブラベック社長は「EAの
カジュアル・エンターテインメント事業にとって大きな活性剤であると考えている」と語った。



IT-PLUS
http://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?n=RSBSN5385%2013082007